★「参りました!」と降参したくなる驚きと嬉しさと
のぶお君が、絵を描くことに何の抵抗もなくなってからしばらくたって、絵はすばらしいのだけれども、少しマンネリしてきた感じがありました。


本当に描いてくる絵はみんなすごい絵だけれど、なにか物足りなく感じていたのです。


そこでのぶお君に言ってみました。


「絵はいいんだけど、何かつまんないなー、何か変化が、新しいものがほしいなー…。」


「うーん… わっかた、考えてみる」


と言って、彼は机に戻りました。
そうして、しばらくすると戻って来て言ったんです。


「こんなんでどう!」


私は、アレ?と思いました。
(絵はいつものとおりで悪くない、でもどこが新しいんだろう。よく分からない)


ところが、画用紙の裏を見ると、そこにタイトルが書いてあったのです。


「なごやのじょちゅう」


なんというすごいタイトルだ!


一瞬、愕然としてしまいました。絵自体は抽象的な線が画面いっぱいにかかれているのですが、このタイトル!!


ふつうの感覚でいくと、小学生が考えるタイトルじゃない…と。
「のぶお君、これはいい、すごい!!」
とても嬉しくなってしまいました。
「この調子でどんどん描いてみて!ほら、画用紙だよ。」


そうしたら、またすごかった。彼は次々と作品をしあげては、いろんなタイトルをつけてきました。


「はだかの女」「こおりのような女」「ろ天風呂のバラバラ事件女の死体」「ふられた女のはいぼく」「いい女だな」「北海道でしつれんした女」「みなとのほとりの女」「ビー○たけしに愛人がいた」「まどべの悲しい少女」


ほとんどのタイトルに笑ってしまいました。
はじめはちょっとした、遊び半分のおふざけで思いついたのかもしれません。


でも、一連の作品とそのタイトルをいったりきたり見ていると、なんとも奥深い世界を感じずにはいられない、不思議な感覚に襲われるのでした。


彼が何か新しい世界に一歩踏み出した気がしました。

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