子供達が、絵の具で色をぬって絵を完成させていたはじめの頃は、2週間に1枚の絵ができあがる程度でした。
しかも、子供は絵を描いていてもあまり楽しくなさそう。
鉛筆だけで完成させるようになってからは、それまで意識してみていなかった子供の発想に目をむけることができるようになったこともあり、絵の具でぐちゃぐちゃだった子の絵が、あっという間に、180度変わってしまったんです。
すごいなぁ、なんだすごいじゃないか!こんなオモシロイ発想。
「じゃあ、もっとかいてよ。」
「わかった…」「どお?」
そうすると、10分や15分そこらで1枚をパパッとかいてきちゃう。
「すごいな、じゃあ、もっとかけるなぁ、もっとかいてよ。」
そうすると、みんな1日何枚も描いちゃう。ほんとにどれもすごい。
「これは本当にすごいなぁ…!!」
だからあっという間に2、3ヶ月で4、50枚描いちゃって。
かく枚数が増えてくると、黙っていても自然に発想がどんどんわいてくるようになったようです。
1週間に1回のクラスで、10枚もかくということは、月に4回で40枚…つまり40回もすごいことを自分の頭で考えるということなんです。
普通の子供が1年間に何枚絵をかくの?といったら、たぶん、数枚程度でしょう。
それに、しぶしぶ描いて1年間数枚の子と、自分で描くのが楽しくて1年間に100枚以上かく子供とでは、もうだまっていても、とんでもない成長がみられるわけです。
これは、教える教えないという問題ではもうありません。
素質だとか才能だとかの生まれつきの差さえ関係なくて、どんな子にだって変化がおこるんです。
教えないから、すごくなる。誰でも天才になってしまう、というわけです。
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